講師紹介
真鍋真さん

学校長の推薦コメント

弁舌さわやかで、講義が実におもしろい。

しかもテーマは、
みんなが大好きな「恐竜」。

聴衆の心をつかむ、
大変な人気講師であることは、
かねてより耳にしていました。

実際お会いしてみると、
科学少年がそのまま大人になったような
チャーミングな方です。

講師紹介の動画にあるようなお話を
その時も聞かせてくださいました。

聞いている私たちが
まるで童心にかえるような
たのしいひと時でした。

童心といえば、小さい頃、私は
星新一さんのSF小説をたくさん読んで
育ったようなところがあります。

その挿絵を描いていたのが
真鍋さんのお父さん、
イラストレーターの真鍋博さんです。

親子2代にわたって、
ワクワクする世界を見せていただけるのかと
楽しみにしています。

講師のことば

恐竜は100%絶滅したわけではなく、
その一部は鳥に姿を変えて現代に残って進化している。

これについては、多いときには
毎週のように新しい論文が出ますが、
実は最初にそのことに気がついたのは
ハクスリーやダーウィンたち、
200年近く前の時代を生きた人たちです。

彼らが考えたことが、
次々とみつかる化石や新しい証拠から、
仮説が検証されつつある。

そんな時代を私たちは生きています。

私の講義のとき、
「ダーウィンとつながっているんだな」と
感じていただけたらうれしいです。

恐竜については本や図鑑がたくさんでていますが、
実は、まだわかっていないことの方が多く、
いま知られているのは氷山の一角でしかありません。

遡ると、恐竜が鳥に進化したというのを
最初に言い出したのは、
ダーウィンに触発されたハクスリーです。

ハクスリーは「もしも恐竜に羽毛が生えている
化石がみつかったとしたら、人類は
それを恐竜と呼ぶのか鳥と呼ぶのか、
簡単に答えは出ないでしょう」と言っていた。

そんなことはないだろうと、みんな思っていたのに、
1996年に恐竜に羽毛が生えていたことがわかって、
2003年には翼が生えていたことがわかった。

そうなると、どこまでが恐竜でどこからが鳥類なのか、
その境界線を引くことは簡単ではなくなりました。

ハクスリーやダーウィンは、
そのような問題を予言していた人たちなのです。

いま、種の多様性がどんどん失われ、
「第6の大量絶滅期が来ている」といわれます。

6600万年前に恐竜が絶滅したのが第5回の大量絶滅。

そんな実感はないかもしれませんが、
西暦1500年以降、320種以上の脊椎動物が絶滅した。

そう聞くと、私たちの生態系が
相当まずいことになっているのがわかります。

恐竜が絶滅したときと同じくらい深刻なことが、
いま私たちのまわりで起きているかもしれません。

恐竜の時代から学ぶことは、実はたくさんあるんですよ。

真鍋真まなべまこと

恐竜博士として知られる古生物学者。国立科学博物館標本資料センター・センター長。理学博士。横浜国立大学教育学部卒業。英イェール大学修士課程、英ブリストル大学理学部博士課程修了。国立科学博物館研究官などを経て現職。カナダ・ロイヤル・ティレル古生物学博物館客員研究員を歴任。『新版 恐竜の世界』『深読み! 絵本「せいめいのれきし」』『よみがえる恐竜 最新研究が明かす姿』など著書多数。山田五郎氏との共著に『大人のための恐竜教室』がある。2019年7月から10月まで国立科学博物館で開催される「恐竜博2019」を監修する。1959年東京生まれ。